うなぶろ〜∈(゚◎゚)∋

思い付くまま詩を書いてます。

親愛なる怖がりたちへ

大好きなロック・スターがデッキから唄ってた
目的もなく車を走らせて
聴いてた ただ聴いてた


大人達は早く大人になれと言わんばかりに
ひたすらケツを引っぱたいてくれたなあ
何をすればいいのか分からなかった僕は
聞いてた ただ聞いてた


追い駆け回されて生きてきて
気付いたら月日だけが流れていて
“もうダメだ”と何度も思うけれど


大好きなロック・スターがいつも唄ってた
怖かったと唄ってた
怖かったんだな・・・って思って
聴いてた ただ聴いてた


大人達は自分の生き方を肯定する為に
いつも僕らに恐怖を植え付けてたなあ
何も知らなかった僕はその声を
聞いてた ただ聞いてた


今思えば彼も 彼も 彼さえも
怖くて仕方なかっただけかも知れない


誰だって積み重ねてきた人生はシャレじゃない
誰かに鼻で笑われたって 一生懸命生きてきたんだ
後ろを振り返れば見える足跡を正しいと思わなければ
思えなければ 誰だって怖くて仕方ないよな


先生たちが僕に道を説いた時
彼らは先生という立場を背負った人間で
僕と同じ一人の人間だ
今となっては特別な事は何もない
大好きなロック・スターが大声で訴えた事実も
糧であって それ以上の何物でもない
従う必要もないけど 誰のせいにもできない
そういう根本的な所から見つめなおす機会


幻想を追うんじゃなくて
現実を表現にまで開花させたい
この頼りない体の奥に
自我というエゴだけは引き摺ってきたんだから


無鉄砲でも恥じらいでもない
ましてや道を反れた訳でもないさ
感じた事
感じてきた事の延長戦上


デッキから流れていた声
負けないって事の意味
分かっている 分かっているよ


全うな人生を説いてくれた声
安心って事の意味
分かっている 分かっているよ


もう この脳ミソで考えて生きればそれでいい


雨降りの朝 それは
雨上がりへの階段






2013.1.22