うなぶろ〜∈(゚◎゚)∋

思い付くまま詩を書いてます。

未成年

あの日 真夏の一日


無人駅で線路に寝転がった
予期せぬ2時間に1本の電車
途方に暮れたけど
とてつもなく胸が躍った


これから何が起こるんだろう?
無事に目的地に着けるのかな?
夏の音しかしない 何もない無人駅で
僕らはただ線路に寝転がった


生まれて初めて耳を当てた
焼け付く線路から聴こえた音
あれはきっと希望の音
ひと夏がくれた贈り物


焼け付く線路に寝転がった
もう電車が来るか来ないかなんて 正直どうでも良かった
ただ切り取られたワンシーンが
今でも僕らの脳裏にはきっと焼き付いていて


あの焼けた線路みたいに
きっと焼き付いていて


どれだけ日常が腐っても
僕はあの日の事を忘れない
少年だった僕を忘れない
あんな素敵な時間を忘れてたまるもんか


あの日
あれは真夏の一日
遠い日の真夏がくれた一日だった


耳を当てた線路から聴こえた音は
今も忘れない


それは希望だった






2014.10.21