うなぶろ〜∈(゚◎゚)∋

思い付くまま詩を書いてます。

幸福の足音

風に揺れる緑
彼は全てを知っていた
懐かしい声も 私利私欲の眼差しも


手を取り合うなんて 誰もが嘲笑う世の中で
手を取り合うなんて・・・


円盤みたいな未来なんて望んでないのさ
確かに生きていたと
それでいいのさ
焦ることはない
それだけでいいのさ


丸く収まるだけだなんて


風に揺れる緑
彼は全てを知っていた
振り落とされそうになっても
例え明日
乾いた土の養分になったとしても


円盤みたいな明日
丸く収めればそれで安泰なんて
自分さえ良ければいいなんて


駄目になった社会も
大人も
子供も
この国の未来も


僕らが変えていくしかないんだ


僕らが駄目にしたんだから
僕らが変えていくしかないんだ


風に揺れる緑
踊る笑顔
小さなプライドと
かけがえのない声


もう一度だけ 大きく息を吸って
吐いて


風に揺れる緑
日射しを受ける向日葵
美味しいものをたらふく食って
ひたすら耐える季節に


幸福の音が聞こえる


ひたすら耐える季節に
壁は真っ白だった


絵の具は沢山持っていて
壁は真っ白だった


風に揺れる緑
絵の具は沢山持っていて
目の前の壁は真っ白だった


幸福の音が聞こえる






2012.7.10