うなぶろ〜∈(゚◎゚)∋

思い付くまま詩を書いてます。

産声の決意

産声を上げた

そんな日の事は覚えてないんだ

ただ 物心ついたその瞬間から今まで

意識のあるままに歩いてきただけさ

 

何かを成すとか 何の為だとか

そんなのは成せた人の結果論で

大勢の人はきっと

何の為に産まれてきたのか

何を成す為にここに居るのか

何も分からないまま日銭を稼いで

何も出来ないまま消費する日々で

 

全ての人間に理由なんてない

全員が主人公の世界なんて有り得ない

 

僕らの社会は三角形のピラミッド

底辺の面積が先端を支える形

分かってんだろ?

でも言うんだろ?

この頂点の景色は全ての人が立てる場所だと

 

そんな訳ない

そんな事は有り得ない

広がった土台の上

その一部の高台に

全員乗ったら崩れるでしょう?

乗れる訳がないでしょう?

知ってるから言うんでしょう?

焚き付けた土台がもっと固い地盤を築くから

その上で更に大きなあくびをかけるから

 

辱められる事もなければ

恥を感じる事もない

訳も分からないまま歩き続ける世界で

望んでもないのに日々の努力を斡旋される世界で

立ってるだけでも立派なんだよ

クソ扱いされたって

僕たちは恥ずかしくなんてないんだ

理由もないのに日々を懸命に生きてるんだ

 

産声を上げた

訳も分からぬまま

訳の分からない期待を背負わされて

敵だらけの世界に放り出される為に大人になっていく

それが当たり前と植え付けられて

破壊されて死んでいく 

そんなバカな話あるかよ

産まれた責任なんて少なくとも本人にはねえよ

 

産声を上げた日の事なんか覚えてないさ

これから起こる最低な事柄達に対して

迫ってくる未来に対して

嫌だから僕らは大声で泣いた

産まれた瞬間から大声で泣いた

 

 

 

 

 

2020.1.22