うなぶろ〜∈(゚◎゚)∋

思い付くまま詩を書いてます。

モーターサイクル

狂いだした歯車 止める術は知らない
変わらない明日 迎えるしかない
ちっぽけな自分を前線に立たせて
震える声で 足で
ちっぽけな自分をめいいっぱい 大きく見せて


“何かできないか?”
“何もできないか?”
鉄の塊に 久しぶりにまたがってみたら
優しい声が聞こえた気がした
風の詩が聴こえた気がした


僕が・・・そこに居た


何も持っていなかった頃
希望しかなかった頃
全ては思い通りに
そんな風に生きていけると信じていた頃
僕はきっとこの世で最強で
きっと世間知らずで でも
それ故最高で
何かに満ち溢れていて


今からでも遅くはないさ
何かを見つけにいこう
ただ 向かい合う風しかなかった
そんな自分を
そんな・・・


不器用で美しかった どっかの誰かを
・・・僕を


風を・・・


狂いだした歯車 止める術なんて
知らなくていい 知ろうとしなくていい
後ろを向いて見な
積み上げてきたモノを見てみな
それに敵うモノなんて・・・あるか?
君の人生の中で
それに敵うモノなんてないさ


ただ 前から吹く風
向かい合って 受け止めて
切り裂いて 鉄の塊で
またがって 鉄の塊で


何も怖くはないさ
怖いモノなんてないさ


僕が・・・そこに居た
確かにそこに居た
風の詩 耳を澄ませて


僕も そして君も
そこに居たんだ


そこで呼吸してたんだ






2011.6.26