うなぶろ〜∈(゚◎゚)∋

思い付くまま詩を書いてます。

外来魚

勝手に連れて来られて
誰かの金儲けの為?
誰かの楽しみの為?
ただ本能のままに食べて
生きる為に生態系を破壊して
止まる事なんてできない


彼らの居場所は既にそこしかないんだから
何処にも行けないんだから


挙句の果てに害魚だと罵られて
大掛かりに駆除されて 釣り上げられたら陸に放置されて
干からびて 腐って 蠅がたかって


それでも何処にも行けないから
そこで生きていくしかないんだ
食べるしかないんだ


気付いたら産まれてて
物心がついて 自我が芽生えて
笑って 泣いて 打ちのめされて
生きるという名の十字架を背負わされて


努力して 耐えて 歯を食い縛って
報われなくて こんなもんだと自分に言い聞かせて
それでも毎日明日は容赦無くやってきて


それでも足があるだけまだマシだ
生き方を選べるだけまだマシだ
勝手に連れて来られて 何処にも行けなくて
生きているだけなのに駆除されてしまうよりは
可能性に挑戦できるだけ・・・まだマシだ


運がいい人
何でも率なくこなせる人
生まれながらにして多くを得ている人
この世は上を見上げればキリがない
そんなものに嫉妬しても意味がない


まるで鳥かごの中 存在すら否定されても生きようともがく彼ら
彼らがたくましく生きれるなら
僕にもまだ できることが沢山あるはずだ


上は見ない 下を見ても何にもならない
ただ目の前の壁を自分の力で壊してみよう
その為に必要な全ては 既にこの身体の中にくすぶってるはず


異国の魚よ どんなに忌み嫌われても
君はそのまま生きようともがけばいい
そこにいるのは 君の責任ではない
異国の魚よ どんなに上手くいかなくても
僕もこのまま生きることにしがみ付いてみるよ
知らぬ間に産まれてきたけど ここにいるのは僕の責任だ


目の前の壁は自分にしか壊せない
自分の人生は自分にしか生きれない






2013.7.9